クロスビーとの比較シリーズ。
今回クロスビーと比較する車はトヨタのヴィッツです。
同じ小型車ですが、コンセプトは異なるだろうということは比較するまでもなく感じます。
エクステリア、インテリア、動力性能などいろいろな切り口で比較することで共通点と相違点を明確にしてみます。
目次
エクステリア比較
クロスビーとヴィッツのエクステリアをショー形式で比較してみました。
クロスビー | ヴィッツ |
---|---|
ご覧いただくと分かるのですが、クロスビーとヴィッツは同じような大きさをしているものの、デザインは全く違います。
外観は、クロスビーがアウトドアをイメージさせるのに対して、ヴィッツは街中をキビキビと走る車と言うイメージをもちます。
特にヴィッツにおいては、現在三代目ヴィッツなのですが、現行モデルは2010年から発売が開始され2017年にマイナーチェンジで外観の見直しが図られています。
このマイナーチェンジでヴィッツのフロントのイメージは現行型プリウスをイメージさせるようなものに変化しました。
次は実際の車体サイズについて比較してみます。
(1)サイズ比較
ここでは「クロスビー」と「ヴィッツ」の各種サイズ及び車両重量の比較を行っていきたいと思います。比較表が下記になります。
クロスビー(A) | ヴィッツ(B) | B-A | |
---|---|---|---|
全長 | 3760mm | 3945mm | 185mm |
全幅 | 1670mm | 1695mm | 25mm |
全高 | 1705mm | 1500mm | -205mm |
ホイールベース | 2435mm | 2510mm | 75mm |
車両重量 | 960~1000kg | 970~1110kg | 10~110kg |
ヴィッツとクロスビーの全長、全幅、全高、ホイールベース、車両重量を比較しました。
全長に関してはヴィッツの方が185mm長く、全幅についてもヴィッツが25mm広く、これらの影響もありホイールベースもヴィッツが75 mm 長いという結果になりました。
ただ、全高に関してはクロスビーが205 mm 高いという結果になりました。
(2)デザイン比較
デザインですが、ヴィッツのスタイルが空力を意識したデザインなのに対して、クロスビーは車高が高いということもあり、ヴィッツほど空力を意識しているデザインにはなっていません。
ただ、両車とも小さな車体に大人4人がストレスなく乗車できるように工夫されているところは共通点とも言えます。
(3)エクステリアのまとめ
クロスビーとヴィッツのエクステリアについて比較していました。
サイズ的には、全高以外全てヴィッツの方が大きいことがわかりました。
スタイルを含めたデザインについてもクロスビーとヴィッツでは、クロスビーが空力大きく意識することなく独自のスタイルを気づいているのに対して、ヴィッツは空力を十分に意識したスタイルをしており、スマートです。
エクステリアに関しては似ている所はあまりないと感じました。
次はインテリアの比較を行ってみます。
インテリア比較
「クロスビー」と「ヴィッツ」の内装画像をまとめたのは下記の表になります。
クロスビー | ヴィッツ |
---|---|
インテリアの比較を行うにあたって、インパネ、シート、素材の三つの項目で比較を行ってみます。
(1)インパネ比較
【クロスビー】
クロスビーのインパネですが、上記の画像をご覧いただくと分かる通りすごくシンプルなデザインとなっています。白を基調としたカラーが採用されており黒と白でまとめられています。だからといって、ジムニーのようないかにも SUV といったデザインではありません。
メーター類は、スペース的にも小さいながらもインフォメーションディスプレイが採用されており、様々な情報が表示されドライバーが確認できやすいようになっています。
【ヴィッツ】
ヴィッツのインパネですが、正直思ってた印象とは違いました。どのように違ったかと言うと、思っていたよりもスポーティーなインパネをしています。初代のヴィッツの印象が強く頭に残っていたからかもしれません。当時は運転席と助手席の間にメーター類が配置されていたからかもしれませんね。
ヴィッツがターゲットとしているのは若者なのかと勘違いしてしまいそうです。またビッチにはスポーツモデルも「GR SPORT」がラインナップされており、こちらはさらに男性っぽいイメージをいだきます。
かっこよさで言うとヴィッツのインパネの方がかっこいいようには感じますが、クロスビーの内装にヴィッツのインパネが採用されると考えるとちょっと違うような感じもします。
クロスビーのエクステリアとインテリアを考えると現在採用されているクロスビーのインパネが似合うような気がします。
(2)シート比較
【クロスビー】
クロスビーのシートですが、黒を基調としたシートとなっています。シートの形状は運転席と助手席にサイドサポートがつくデザインをしています。
シートは黒を基調としているもののワンポイントとして次の三つのカラーが用意されています。
本当にワンポイントだけですが、見た目の印象は大きく変わりますので、好きな色を選択できるようになっているのは嬉しいですね。
【ヴィッツ】
ヴィッツのシートは次の二つのカラーが用意されています。
一つは黒をベースにした色で一つは臙脂色をベースにしたシートとなっています。
形状はクロスビーと同様にサイドサポートが付いたデザインのシートが採用されています。
シートに関しては見た目のデザインも重要ですが、一番重要なのは座った時のフィット感と疲れ具合です。
いくらシートの形状がかっこよかったとしても長時間ドライブする時に疲れるようではよろしくありませんから。
(3)素材比較
素材に関しては下記の表を御覧ください。
クロスビー | ヴィッツ | |
---|---|---|
素材 | ファブリック | ファブリック |
クロスビーとヴィッツのインテリアに咲いてをされている素材は両方ともファブリックです。
最も一般的な素材だとも言えます。
(4)インテリア比較のまとめ
インテリアに関してはクロスビーもいっつも黒を基調としたデザインが採用されており、インパネのデザインを含めて両車ともスポーティな部類に入るインパネをしていると感じました。
中でもヴィッツに関してはエクステリアがスポーティーになったことが影響しているのか、思った以上にかっこいい内装だったのでびっくりしました。
動力性能比較
ここでは、走りに直結する動力性能について比較してみます。
対象はハイブリッド車。
クロスビー | ヴィッツ | |
---|---|---|
エンジン(種類) | K10C型 水冷4サイクル直列3気筒直噴ターボ | 1NZ-FXE 直列4気筒DOHC |
エンジン(排気量) | 966cc | 1496cc |
エンジン(最高出力) | 73kW/5500/rpm | 54kW/4800rpm |
エンジン(最大トルク) | 150N・m/1700-4000rpm | 111N・m/3600-4400rpm |
モーター(最高出力) | 2.3kW/1000/rpm | 45kW |
モーター(最大トルク) | 50N・m/100rpm | 169N・m |
動力性能でポイントとなるのがパワーに直結する「排気量」「最高出力」「最大トルク」です。
(1)エンジン比較
エンジンについてはハイブリッド車を対象として比較してみます。
ヴィッツにはハイブリッド以外のグレードや排気量の異なるグレードが用意されていますが、クロスビーがハイブリッド車ということでハイブリッド車で比較してみたいと思います。
排気量についてはクロスビーが966ccに対して ヴィッツは1496ccとヴィッツの排気量はクロスビーの約1.5倍ということになります。ヴィッツにもクロスビーと同じ排気量の1Lの車がラインナップされていますがガソリン車ということで対象からは除きました。
今排気量はヴィッツがクロスビーの約1.5倍だとお伝えしましたが、パワートレインである最高出力と最高トルクを見ると逆転現象が起きています。
最高出力、最高トルク共にクロスビーの方がヴィッツを上回っているのです。
排気量は小さくともクロスビーの方が数字上はキビキビ走ることが考えられます。
(2)モーター比較
モーターに関しては、クロスビーとヴィッツでは単位表示が異なるため比較できません。
(3)動力性能のまとめ
動力性能については想像と違っていたというのが正直なところです。
ヴィッツの排気量がクロスビーよりも大きいことは知っていたのでそこそこいい勝負をするのではないかと思っていました。しかし、蓋を開けてみると最高出力、最大トルクともにクロスビーはヴィッツを上回っています。
ここではご紹介していませんが、車両重量についてはクロスビーが約1トンなのに対してビッツは約1.3トンとヴィッツの方が300 kg ほど重いのです。
クロスビーはヴィッツと異なりターボ車という部分で排気量がヴィッツより小さくても1.5L車並のパワーを持っているのかもしれません。
そう考えると、排気量の小さなクロスビーがヴィッツよりも動力性能が高いことは数字上でも確実だと言えるでしょう。
走行性能比較
走行性能に関しては、クロスビーとヴィッツで重視している部分が大きく異なるように感じます。
特に、ヴィッツに関してはホームページを見ても分かる通り、それほど力を入れているようには感じません。
一方のクロスビーについては、「6速AT」の採用や「マニュアルモード付きパドルシフト」の採用、4つのシチュエーションを考慮した4WDシステムの採用などクロスビーの方が力を入れて作られているように感じます。
燃費比較
「クロスビー」と「ヴィッツ」の燃費についてはカタログ燃費と実燃費を分けてまとめてみました。ヴィッツハイブリッドには2WDしかラインナップされていないため2WD車で比較してみます。
(JC08燃費) | カタログ燃費 | 実燃費(※) | 実燃費/カタログ燃費 |
---|---|---|---|
クロスビー | 22.0km/L | 約16km/L | 約72.7% |
ヴィッツ | 34.4km/L | 約27km/L | 約78.5% |
※ 実燃費については「e-燃費」を参考にさせていただきました。
(1)クロスビーの燃費
クロスビーの燃費についてはカタログ燃費がリッターあたり22 kmに対して 実燃費は約16 km、 実燃費とカタログ燃費の割合は約72.7% となっています。
カタログ燃費の7割以上の実燃費を計測しているので合格点と言えるでしょう。
(2)ヴィッツの燃費
ヴィッツの燃費についてはカタログ燃費がリッターあたり34.4 km に対して実燃費は127 km、 実燃費とカタログ燃費の割合は約78.5%となっています。
まずヴィッツのカタログ燃費がリッターあたり34.4 km というのにさすがハイブリッドの先駆者という印象を受けます。カタログ燃費の段階でクロスビーよりもリッターあたり12.4kmも燃費が良いのです。
更に、カタログ燃費と実燃費の割合も約78.5%と8割に届く勢いです。
(3)燃費性能のまとめ
燃費に関しては、ヴィッツの圧勝と言えるでしょう。
クロスビーのハイブリッドシステムがマイルドハイブリッドであるのに対して、ヴィッツのハイブリッドシステムは本格的はハイブリッドシステムです。
本物のハイブリッド車の力を見せつけられたようです。
安全性能比較
クロスビーもヴィッツも安全性能には力を入れていますので、両車の安全性能の違いを見てい見ましょう。
(1)クロスビーの安全性能
クロスビーの安全性能といえば「スズキセーフティサポート」です。
このシステムはスズキの予防安全技術の相生で次のような機能が設けられています。
- デュアルセンサーブレーキサポート
- 後退時ブレーキサポート
- 誤発進抑制機能
- 後方誤発進抑制機能
- 車線逸脱警報機能
- ふらつき警報機能
- 先行車発進お知らせ機能
- ハイビームアシスト
- 全方位モニター用カメラ
(2)ヴィッツの安全性能
ヴィッツの安全性能といえば「トヨタセーフティセンス」です。
トヨタセーフティセンスは、検知センサーと制御技術により、事故の予防や万が一の衝突時の被害を軽減するシステムです。
具体的には、次のような機能があります。
- 自動被害軽減ブレーキ
- 車線はみ出しアラート
- 自動ハイビーム
- ハンドル操作サポート
- 追従ドライブ支援機能
- 標識読み取りディスプレイ
- 先行車発進アラーム
(3)安全性能比較のまとめ
安全性能に関してはクロスビーの製造販売を行っているスズキ、 ヴィッツの製造販売を行っているトヨタともに同じような安全システムを装備しているため甲乙つけがたい証拠となっています。
価格比較
次は、「クロスビー」と「ヴィッツ」の車両本体価格の比較を行ってみます。
比較対象はハイブリッド車の2WDを対象とします。
クロスビー | ヴィッツ | |
---|---|---|
価格 | 1,765,800~2,189,160円 | 1,973,160円〜2,318,760円円 |
価格についてはクロスビーよりもヴィッツが約20万円ほど高くなっています。
ただ、ヴィッツの本格的なハイブリッドシステムを考えるとこの価格差はそれほど大きくないともいえるでしょう。
値引比較
最後は値引の比較をしてみたいと思います。
クロスビー | ヴィッツ | |
---|---|---|
値引 | 20~24万円 | 18~20万円 |
値引に関しては、クロスビー、ヴィッツともに約20万円ほどと、同じ様な傾向にあるようです。
まとめ
クロスビーとヴィッツを比較してみての共通点は、小型車である、そして安全装備が充実している部分だけだと感じました。
そもそもクロスビーのターゲット層とヴィッツのターゲット層は違うため、エクステリアは全く違いますし、インテリアの味付けに関しても違います。
動力性能、走行性能についても違いますし、燃費に関してはヴィッツの圧勝という形になりました。
クロスビーを特徴的な部分を好んで購入を検討される方にとっては、ヴィッツをライバル車として考えるのは難しそうです。
ただ、排気量が1500リットル以下の小さな取り回しやすい車が欲しいというのであればクロスビーの対抗馬としてヴィッツを加えるのも良いでしょう。
クロスビー 値引き最大化の秘策
クロスビーを新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
クロスビーも安全装備の充実等により車両本体価格が約200万円と高額になっています。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?
確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。
しかし、現実は排気量の小さな小型車の値引きはクロスビーを販売するスズキ社だけでなく各メーカーともに大きくありません。薄利多売で利益を出す戦略です。
だからといって、諦める必要はりません。
方法はあるのです。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。
一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!
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